実験室を死守せよ!

学生時代、友人達と貴重な時間を過ごした目白駅前のバーが閉店する、という便りが舞い込んだのは就職して数年経ち、そろそろ学生時代の溜まり場からも足が遠のいていた頃だった。閉店パーティーには懐かしい顔が集まり、思い出話に花を咲かせたが今日を最後に数々の出会いや事件を生んだ場が無くなってしまうという寂しさは幾ら飲んでもごまかせるものではなかった。何より学生時代の僕らを見守ってくれたマスターとおかみさんには恐らく二度と会うことが無いだろうということが寂しかったものだ。
BORZが四谷でのリハーサル後行きつけにしていた居酒屋も閉店してしまったのだが久し振りのリハーサル後に「閉店」のお知らせがドアに張ってあったのを発見したときはなんともいえない寂寞感に襲われたものだ。そこにもってきて今度は先輩の経営する道玄坂実験室が年内の閉店を検討している、という。水商売というだけあってこの世界の流転は激しいものだ。それにつけてもこう行きつけの店が次々閉店してよいものだろうか?否。
いい加減いい大人なんだから自分の飲みたい場所は自分で守るべきだ、と思った。